井手上漠さんは戸籍上は男性ですが、ジェンダーレスモデルとして活躍しています。
その見た目はとても綺麗な女の子ですが、本人曰く「性別はない」そうです。
不思議な感じがしますが、一体井手上漠さんとはどんな人なのでしょうか。
そこで今回は、トランスジェンダー・井手上漠さんについて調べてみました。
井手上漠(いでがみばく)は戸籍上は男性!

出典:twitter
とても美しくモデルとして活躍中の井手上漠さんですが、戸籍上は男性です。
2003年1月20日に男性として、島根県隠岐郡海士町に誕生しました。
生まれた時からある時期までは普通の男の子でしたが、幼い頃結婚式でウエディングドレス姿の花嫁を見てから、女の子らしいものに興味を持つようになったそうです。
小さい頃は、プリキュアごっこなどをして遊んでいました。
しかし小学校高学年になると周りから「気持ち悪い」などと言われ、5年生の時には髪を短くしています。
この時、理想の自分とは違う自分の姿にとても悩んだそうです。
この時期を本人は「色の無い、白黒の毎日」だったと話します。
中学1年生時に母にカミングアウトすると、井手上さんが男性の性とは中身が異なることを分かっていたそうです。
母は「漠のままでいいんだよ。それが漠なんだから。ありのまま生きなさい」と認めてくれたのをきっかけに、髪を伸ばしファッションやメイクの勉強し、自分らしく生きる始めました。
中学校3年の時、自身で書いた作文「カラフル」が「第39回少年の主張全国大会」で文部科学大臣賞を受賞しています。
国語の先生の勧めで書いた作文は、「自分が自分らしくあるために、どのように心を保ち振舞えば良いのか思慮した経験」を綴っています。
自分らしくいることって
とてもとてもとてもとても、
大切なことなんです。私の主張を聴いてください pic.twitter.com/8Ag2vf8QqS
— 井手上漠 (@i_baku2020) November 29, 2018
この弁論大会の全国に出場するには、学校→隠岐島内大会→島根県大会と段階を踏む必要がありました。
勇気を出して弁論を何回もするうちに、井手上さんを理解してくれる人が増えていったといいます。
そしてその後2018年に、島にある唯一の診療所の先生に勧められ「31回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」に出場します。
そこでファイナリストに選出され、DDセルフプロデュース賞を受賞しました。
この時「可愛すぎるジュノンボーイ」として注目を集めています。
私はメンズ pic.twitter.com/y5rO1xGzDB
— 井手上漠 (@i_baku2020) November 15, 2018
“可愛すぎるジュノンボーイ”井手上漠さんからモデルプレス読者にメッセージ📧#行列のできる法律相談所 2度目の出演💙
苦悩の過去・ジェンダーへの思い…たっぷり語ってくれたロングインタビューはこちら🔻https://t.co/ILYs5gYR2R#井手上漠 #ジュノンボーイ @i_baku2020 pic.twitter.com/rtaFnsyvXm
— モデルプレス (@modelpress) March 17, 2019
2021年3月に島根県立隠岐島前高等学校を卒業し、東京で芸能活動に専念することにしました。
高校時代の井手上さんは、スカートの制服を着用していたそうです。
友人(女性の体で男性の心)と共に学校に働きかけ、男女どちらでも好きな制服を選べるようにしたそうです。(ちなみに中学生時代は学ランでした)
制服を変えたここ最近毎日ワクワクで登校している
男性用女性用を
ぜーーーんぶ
タイプ1タイプ2ってすれば
性別に縛られないのになぁ pic.twitter.com/gjJg1nK9T9— 井手上漠 (@i_baku2020) June 25, 2020
下の写真は、自身のTwitterで高校を卒業したと報告した時のものです。
この姿で学校に行っていたようですね。(学校のすぐそばが海でした)

出典:twitter
高校卒業後の2021年4月20日には、フォトエッセイ「normal?」が発売されています。
この「normal?」は、予約が殺到し注目度も高かったため、販売前から重版が決まったそうです。
オリコン週間BOOKランキングでは、初登場3位にランクインしました。
“性別”にも“普通”にも囚われず生きる、井手上漠のこれまでとこれから。
多様性を知るヒントが、ここにある。フォトパート全80ページ
エッセイ4万字超を収録『井手上漠フォトエッセイ normal?』
■アマゾンhttps://t.co/PeSx20MHDG
■セブンhttps://t.co/OGqQjj9nLn
■楽天https://t.co/hlpRiPbL60 pic.twitter.com/JbegjbhVBf— 井手上漠フォトエッセイ normal?/大好評発売中!【公式】 (@bakunohon0420) May 1, 2021
井手上漠(いでがみばく)は性別ない!

出典:twitter
井手上漠さんは自分のことを「性別が無い」とインスタグラムやTwitterに書いています。
可愛い物はとても好きですが、女の子になりたいわけではないので、「スカートを履きたい」「女の子の服を着たい」という感情はないと言います。
制服でスカートを履いたり、モデルの仕事でスカートを履いたりしますが、私服ではスカートを着用しないそうです。
この投稿をInstagramで見る
気になる恋愛対象の性別は、「その人自身を好きになる」そうなので男女は問いません。
ただ、恋愛対象が男の子だった時困るのは、相手が自分のことを男の子として見ているのか、女の子とし見ているのかが分からないため、どうアプローチすればいいか悩むそうです。
セクシュアルマイノリティの総称として、LGBTという言葉が知られていますが、井手上漠さんはもう少し広い意味のLGBTQIA+に属するようです。
(フォトエッセイではLGBTQ+としています。)
LGBTQIA+は多様化するセクシュアリティを表しています。
L:レズビアン:性が女性でかつ性的指向も女性に向いている
G:ゲイ:性が男性でかつ性的指向も男性に向いている
B:バイセクシャル:性的指向が男性・女性の両性に向いている
T:トランスジェンダー:身体的性と性自認が一致せず違和感がある
Q:クエスチョニングとクィア:性自認や性的指向を決められない、決めていない、迷っている状態
I:インターセックス:身体的性において両方の性別を有する
A:アセクシュアル:エイセクシャルとも呼ばれ、どの性にも恋愛感情を抱かない
+:上記以外にも様々なセクシュアリティがあるという意味を持つ
井手上漠さんは、身体的性は男性、性自認は決めていない、性的指向は両性のようなので、BでありQでもありTの要素もありそうなので、結局は+に分類されるのでしょうか。
井手上漠さんにしたら、これも枠にはめようとしている考えなのかもしれません…
井手上漠(いでがみばく)は性同一性障害?

出典:twitter
井手上漠さんは、自分で性別は無いと公言していることから性同一性障害ではないようです。
性同一性障害とは、医学的概念の「男女」という性別の原理に基づいて「体は男性だが心は女性」「体は女性だが心は男性」という認識を持つことをいいます。
井手上漠さんは、女の子になりたいわけではなく「身体と戸籍は男性だが、心は男性であり女性でもある一方、そのどちらでもないと自認している」と話します。
【母が迷っていたこと】井手上漠さんは身体と戸籍は男性だが、心は男性でも女性でもある一方で、そのどちらでもないと自認している。そのことについて母親がずっと前から気づいていたことを、最近まで知らなかったという。漠さんが号泣した、母のLINEの言葉とは。@i_baku2020 https://t.co/xX6PHDaiJ7
— FRaU(フラウ) (@frau_tw) June 2, 2021
このことから、「性同一性障害ではない」といえそうです。
最近ではLGBTQIA+の話題がよく出て、色々な意見がネット上でも飛び交います。
井手上漠さんには自分らしく生きて、色々な考え方を持つ人たちに、井手上漠さんなりの生きる道を見せて欲しい!!
差別や偏見のない誰でも生きやすい世の中になるように、メッセージを残せるといいですね。