2023年5月29日に集英社から発売開始された、AIグラビアアイドル・さつきあいのデジタル写真集「生まれたて。」が、わずか10日で販売終了となりました。
炎上騒ぎから、集英社が販売終了を決定しました。
そこで今回は、AIグラビアアイドル・さつきあいの写真集販売終了について調査しました!
目次
さつきあいが炎上した4つの理由!
2023年5月29日に集英社の「週刊プレイボーイ」からデビューした、AIグラビアアイドル・さつきあい。
デジタル写真集「生まれたて。」(税込み499円)も発売し、「グラビアモデルの仕事が無くなる」「グラビア業界が活性化する」など様々な意見が出ていました。
オトコの理想をギュギュッと詰め込んだ“たぬき顔”の“妹系美少女”が誕生
たとえ彼女は実在しなくても、芽生えた恋心はホンモノ
「AIグラビア」、あなたはアリですか?グラジャパ!限定カット付き
さつきあい@ai_satsuki_ai
デジタル写真集『生まれたて。』https://t.co/X0yCy41KjF pic.twitter.com/bY8wLyldl1— 週プレ@グラビア (@shupure) May 28, 2023
AIグラビアアイドル・さつきあいについて詳しく知りたい方はこちら↓をご覧ください。
しかし、写真集発売から10日あまりで販売終了を集英社が決定しました。
それについては、4つの炎上理由が考えられます。
- 生成プロセスが非公開
- 実在の人と似てる
- グラビアアイドルの仕事が無くなる
- なんかイヤ
さつきあいの炎上理由①生成プロセスが非公開
AIグラビアアイドル・さつきあいの画像作成はMATSU氏が担当したのですが、制作モデル(学習データ)を明かしていません。
AIのグラビア写真集の件すごく嫌で引っかかってるけど、大手出版社が学習させた画像や生成過程を出さない(出せない?)というのはちょっとな
— 高橋慶 (@keixxx) June 3, 2023
さつきあいのグラビアはよくできてると驚かされるけど、グラビアが売りの週刊プレイボーイが何を学習させたかわからないAI生成グラビアを売るのは職業倫理としてどうなのかだね。グラビアモデルに顔向けできるのか
— あ〜る菊池誠(反緊縮)公式 (@kikumaco) May 31, 2023
このことから、肖像権の問題があるかもしれません。
現在利用されている画像生成AIの多くで、
- ネット上から著作権を保有する人に無断で、収集・複製した画像を機械学習に使用する
- 第三者が画像生成AIを使って、著作権がある画像を改変して別の作品として公開する
などの行為が、後を絶たないそうです。
この行為に対し多くのクリエイターが、AI開発と著作権をめぐる法整備を整えるべきだと論じています。
「デイリー新潮」は、EUでは学習モデルの訓練の際に著作権がある写真を使用した場合は、全て開示するよう義務付けようとする動きがありますが、日本を含む各国では法整備がAIの進化に追いついていないとしています。
今回のさつきあいについても、学習データが明かされておらず、元となったモデルを明示していないため、肖像権侵害になるのかはグレーゾーンだといわれているようです。
AIグラビアとか夢ありまくりじゃんって一瞬思ったけど、学習元のこと考えたら地獄よね…
大抵がインスタでよくある加工女子のテンプレ顔なのもなんか…考えたら怖いね— 由多ンポ(応答なし) (@tori__kun) May 31, 2023
また、「週刊少年ジャンプ」などを抱える大手出版社の集英社が、グレーゾーンであるAIグラビアを掲載したことで、イラストでも同じことが起きるかもしれないと懸念の声があがったと伝えています。
さつきあいの炎上理由②実在の人と似てる?
またさつきあいは、週刊プレイボーイに掲載当初から、実在する芸能人に似ているといわれていました。
特に似ているといわれているのは、俳優の椛島光(浅倉唯)さんです。

椛島光(浅倉唯)
実際に似ているのかについては、こちら↓で検証しているのでよろしければご覧ください。
さつきあいと椛島光(浅倉唯)さんはとても似ているのですが、生成された画像(さつきあい)が、既存の画像(浅倉唯)と類似性、依拠性が認められれば著作権侵害となるそうです。
しかし、学習モデルがどの画像を使って学習したのかを調べるのは非常に困難なので、著作権侵害とはっきりさせることは現状では難しいようです。
とはいえ、写真集の販売終了を告知したということは、このあたりもネックになったのかもしれません。
AIグラビアのやつ。グラビア辞めた人の顔にそっくりなのは流石に引くから終了して良かったと思う。あんだけ似てたら学習元になってただろうし、あんなのディープフェイクと大して変わらんわ。
— MAGUROのサシミ (@maguro_modoki) June 7, 2023
集英社のAI美女写真集も某女優にそっくりだと話題だけど、あれ肖像権侵害にならんのかね
某女優はもうグラビア引退して改名してたんだっけたしか— 中まぐろ@新刊通販 (@haru_021121) June 2, 2023
さつきあいの炎上理由③グラビアアイドルの仕事がなくなる?
ネットではAIグラビアアイドルが出てくると、生身のグラビアアイドルの仕事や、撮影スタッフの仕事が激減するのではないかと心配されていました。
あるYouTubeチャンネルでは、
この動きがおそらく加速し、グラビア界は人ではなくAIモデルにとって代わられる。
モデルも不要、カメラマンも不要、撮影機材やそれに携わる人たちも不要な時代になる。
人間よ!危機感を持て!としか言いようがない。
とコメントしています。
他にも「仕事がなくなるのでは?」という意見が出ていました。
修正しまくりのグラビアならAIと変わらないし、AIなら不祥事も水着になりたくないなんてもの言わないし使い勝手がいい
これからはグラビアアイドルもカメラマンもAIがあるからいりません廃業ですって言われるのかな?地獄ですね…
— いつも眠い (@mikan_spi) May 29, 2023
#さつきあい AI技術すごいな。これならロケのために何人も人を割かなくていいし、めちゃくちゃ人件費が削減できるなあ。ただ、現実のイベントが開けないのは弱みなのかも。それは必須じゃない?
— mirai(mirama) (@miramiramax) June 3, 2023
また「デイリー新潮」は、グラビアアイドル評論家の徳重龍徳さんが「AIグラビアが週プレに掲載されたことで、グラドルたちから不安の声を直接聞いた」と書いています。
しかし、徳重龍徳さんはグラビアアイドルの中でも、仕事がなくなる人とそうでない人が出てくるのではないかと話しています。
プロのレベルからすると、AIグラビアは話題性以外ではほとんど使えないそうです。
グラビアは被写体のバックストーリーなどが大事とされているので、AIグラビアは代用品になり得ないのだとか。
ただ、単純に性的なものとして消費する人を対象としている仕事であれば、人格は関係ないのでAIグラビアアイドルでも代用可能となります。
人間ならではの細かい演出や表現力のある人は残っていくだろうし、アプリを加工した写真で人気を集めているアイドルやレイヤー、インフルエンサーなどはAIグラビアアイドルにシェアを奪われるだろうと話していました。
グラビアアイドルも実力があれば、仕事がなくなることはないようです。
#さつきあい の登場でグラドルの仕事が無くなるって意見があるけど、無くなりはしないよ。減るだけ。
仕事は減っても、生身の人間であることに価値がでる。無くなるとか言ってる人は、グラドルの生身の肉体より、AIが描いた実在しない肉体の方が価値があるって言ってるようなもんよ?
— amatitama (@AMATI_TAMA) June 1, 2023
さつきあいの炎上理由④なんかイヤ
AIグラビアについては、個人的で画像生成AIを使って作成している人が多いのですが、今回のさつきあいだけでなく、AIグラビアアイドルを「なんかイヤ」だと思う人も少なからずいるようです。
おすすめでAIグラビアのツイート来ると、ブロックしてます。
多くて面倒です。
ニセ物は嫌ですねー。— syojin78 (@syojin78) March 22, 2023
最近AIグラビア美女みたいなアカウントをよく見るけど、アレを真に受けて「かわいいね~」「どこに行ったら会えるのカナ~?」とか言ってるおじさんたちが割と本気で地獄のように気持ち悪い
あいさつおじさん以上かも
— ナマケモノ伝説のメンエス客 (@namakemonodesu0) May 29, 2023
さつきあいが販売終了へ!
以上のこともあってか、集英社はAIグラビアアイドル・さつきあいのデジタル写真集を販売終了としました。
「週プレ グラジャパ!」では6月7日AM11:00をもって、販売を終了しています。
『週プレ』“AIグラビア”さつきあい写真集が販売中止 さまざまな意見寄せられ決断「より慎重に考えるべきであった」https://t.co/7DQQYRICYG
#週刊プレイボーイ #週プレ #さつきあい @shupure
— ORICON NEWS(オリコンニュース) (@oricon) June 7, 2023
AIグラビア、いつの間にか発売終了してる…まじかー
— malco (@bla3kenamel2) June 7, 2023
「生まれたて。」が販売終了!
週刊プレイボーイ編集部は、「生まれたて。」の販売終了を下記のように「週プレ グラジャパ!」の公式サイトで報告しています。
さつきあいデジタル写真集「生まれたて。」販売終了のお知らせ
「週刊プレイボーイ」24号(5月29日発売)に掲載いたしました特集記事「AIグラビア大研究」における「さつきあいグラビア」およびデジタル写真集「生まれたて。」は、グラビアにおける生成AIの可能性を探るため、企画したものです。
本企画について発売後よりたくさんのご意見を頂戴し、編集部内で改めて検証をいたしました。その結果、制作過程において、編集部で生成AIをとりまく様々な論点・問題点について検証が十分ではなく、AI生成物の商品化については、世の中の論議の深まりを見据えつつ、より慎重に考えるべきであったと判断するにいたりました。
つきましては、さつきあいデジタル写真集「生まれたて。」の販売を終了させていただきます。
索引:週プレグラジャパ!grajapa
発売当初からSNSでも議論を呼んでいましたが、画期的な企画はわずか10日で頓挫したようです。
AIグラビア「さつきあい」写真集を販売終了して終わりじゃない、AI生成者と学習元になった「関係」を調べる必要がある。ディープフェイク問題です。
— のあ (@NOA35645327) June 7, 2023
週刊プレイボーイの画像生成AIグラビアアイドルさつきあい写真集が販売中止になるらしい。検証が十分ではなかったためって書いてあるけど世間のものすごい批判覚悟で発売したわけではなかったの?
— Hirokazu Yokohara (@Yokohara_h) June 7, 2023
公式Twitterも閉鎖!
写真集発売に伴い、さつきあいの公式Twitterも開設されていました。

さつきあいのTwitter
はじめまして。
さあつきあいです。
見てくれた人に「いいな」って思ってもらえるようにがんばりたいです。
いつかみなさんとお話できるようになりたいです。
宜しくお願いします。
―さつきあい
アカウントのフォロワーは12,000人以上に膨れ上がっていました。
しかし、現在は閉鎖されていましました。

閉鎖されたさつきあいのTwitter
AIグラビアアイドル・さつきあいは、いなくなってしまいましたね。
さつきあいちゃん、二度と戻ってこないのかな…寂しい…
— とめこ (@vHqU5oQ) June 7, 2023
AIグラビアアイドルが大手出版社からデビュー!と注目を集めましたが、炎上騒ぎになってしまいましたね。
画像生成AIなどに関しては、著作権などこれからも様々な議論がされていくのでしょう。
AIグラビアアイドル・さつきあいは残念でした。